巻き爪は、一度よくなっても、時間が経つと再び痛みが出てくるケースがあります。
巻き爪が再発しやすい背景には、爪の切り方や靴による圧迫、歩き方のクセ、もともとの爪の形など、さまざまな原因が関係しています。
本記事では、巻き爪が再発しやすい理由と繰り返さないための対策を解説します。
巻き爪が再発しやすい理由
巻き爪は症状が落ち着いても再発しやすい特徴があります。ここでは、巻き爪が再発しやすい主な理由を解説します。
- 誤った爪の切り方に戻ってしまう
- 靴による圧迫が続いている
- 歩き方のクセが改善されていない
- もともとの爪の形による影響
誤った爪の切り方に戻ってしまう
矯正やケアで爪の形が整っても、誤った爪の切り方に戻ると、再び爪は少しずつ内側へ巻いていきます。
とくに多いのが、爪の両端を丸く切る癖や深爪です。爪の端が短くなりすぎると、皮膚が爪の上にかぶさりやすくなります。その状態で爪が伸びてくると皮膚に食い込み、巻き爪が再発しやすくなるのです。
靴による圧迫が続いている
再発の原因としてよくあるのが、サイズや形状が合わない靴を履き続けていることです。
とくに、つま先に余裕のない靴では爪が外側へ広がる余地を失い、内側へ向かう力を受け続けます。
この圧迫が歩くたびに繰り返されることで、爪の形が少しずつ内側へ変化し、再び巻き込みが起こりやすくなります。
歩き方のクセが改善されていない
歩行時の足の使い方によって、指先や爪にかかる力は大きく左右されます。とくに、踵(かかと)から接地せず、つま先側から歩くクセがある場合は注意が必要です。
本来、歩行は踵から地面に接地し、足裏全体へ体重を移動させながら最後に軽く指先で地面を押し出す動作によって行います。
一方で、つま先から接地する歩き方が続くと足の爪に過剰に体重がかかり、足の爪に負荷をかける要因となるのです。
もともとの爪の形による影響
日常のケアや生活習慣に気をつけていても、生まれつきの爪の形状によって、内側へ巻き込みやすい性質を持つケースがあります。
たとえば、爪の横幅が狭い、あるいは強いカーブを描くように生えてくる爪では、巻き爪が起こりやすい特徴があります。歩行による圧力で爪が指に食いこみやすく、伸びる過程で巻き込みやすくなるからです。
そのため、矯正や治療で症状が落ち着いたように見えても、時間の経過とともに巻き爪が再発することがあります。
巻き爪を繰り返さないための対策
巻き爪を繰り返さないためには、日常生活を見直し、負担をかけにくい状態を保つことが大切です。ここでは、巻き爪を悪化させにくくするための具体的な対策を解説します。
- 巻き爪を悪化させない爪の切り方
- つま先に負担をかけない靴選び
- 指先に負担をかけにくい歩き方
- 爪の乾燥を防ぐケア
- 矯正具(ツメフラなど)を活用する
巻き爪を悪化させない爪の切り方
巻き爪の再発を防ぐために実践できるのが「スクエアオフ」という切り方です。
やりがちなのが、爪の角を切り落として、指の形に合わせて丸く切るやり方です。しかし、爪の両端を切りすぎると、歩行時の圧力を受けた際に爪の端が周囲の肉に沈み込み、伸びる過程で皮膚を刺激して巻き爪を誘発してしまいます。
理想的な切り方は、「先端をまっすぐ切り、角だけをヤスリで軽く整える」方法です。
このようにして四角い形を維持することで、爪が肉に食い込むのを防ぎ、健康な状態をキープしやすくなります。

つま先に負担をかけない靴選び
サイズの合わない靴や、つま先が細く尖ったデザインの靴は、歩行のたびに指を圧迫し、爪が内側へと食い込む原因となります。
小さすぎる靴は指先を押し込みますが、意外にも大きすぎる靴にも要注意です。靴の中で足が前滑りし、結果的につま先が靴の先端に当たって強い衝撃を受けるからです。
靴を選ぶ際は、つま先に5〜10cmのゆとりがあり、足の指が自由に動かせるものを選びましょう。また、紐やベルトで甲をしっかり固定できる靴なら、前滑りを防いで爪への負担を抑えることができます。
指先に負担をかけにくい歩き方
巻き爪の再発を防ぐためには、日頃の歩き方に注意が必要です。
つま先から接地する歩き方は、指先に過度な荷重が加わり、爪を圧迫して巻き爪を誘発する原因となります。また、指を浮かせて歩く「浮き指」も、地面からの適切な圧力が爪に伝わらず、爪が内側に巻き込みやすくなってしまいます。
理想的な歩き方は、踵(かかと)から着地し、次に足裏全体に体重を移動させ、最後に足の指で地面を軽く蹴り出すという流れです。
正しい歩き方を意識することで、爪の形を正常に保つ力が働き、巻き爪が再発しにくくなります。
爪の乾燥を防ぐケア
爪は乾燥が進むと硬く収縮し、内側へ巻き込もうとする力が強く働きます。
乾燥によって爪が厚くなったり、弾力性が失われたりすると、周囲の皮膚を圧迫し、痛みや炎症を悪化させる原因となります。
こうした乾燥トラブルを防ぐためには、日々の保湿ケアが欠かせません。入浴後など爪が清潔で柔らかくなっているタイミングで、保湿クリームやネイルオイルを爪の表面と、皮膚との境界線や指先まで塗り込みましょう。
爪とその周囲の柔軟性を保つことは、爪が本来の平らな形状を維持しやすくするための有効な対策となります。
矯正具(ツメフラなど)を活用する
巻き爪の再発を防止する手段として、矯正具を活用する方法があります。
矯正具は、内側へ巻き込もうとする爪の性質に対し、物理的な力を加えて、爪が本来の向きに伸びやすい状態を整えることを目的としています。
矯正具の一例として知られているのが「ツメフラ」です。ツメフラは爪に穴を開ける必要がないタイプの器具で、専用のフックを爪の両端に掛けて持ち上げる構造になっています。爪の両側にかかる力のバランスを均等に整えることで、内側へ食い込もうとする力を抑える仕組みです。
セルフケアだけでは形状の維持が難しい場合、こうした矯正具を取り入れることで、巻き爪を繰り返しにくい状態を保てます。
巻き爪が再発しやすいときの注意点
巻き爪の状態によっては、対応の仕方に注意が必要な場合があります。
ここでは、巻き爪が再発しやすいときに気をつけたいポイントについて解説します。
- 痛みや腫れが強い場合は無理にセルフケアをしない
- 症状が続く場合は専門機関に相談する
痛みや腫れが強い場合は無理にセルフケアをしない
指先に強い痛みや腫れが見られる場合、爪の周囲で炎症が起きている可能性があります。
炎症が強い段階では、爪の形状を矯正するよりも「刺激を避けて悪化を防ぐ」ことが優先です。セルフケアによる無理な処置は炎症を広げ、回復を遅らせる原因になります。
症状が落ち着くまでは、保湿やマッサージなどの直接触れるケアも一旦控え、安静を保つことが重要です。
無理にケアを続けることで、かえって巻き爪の回復を遅らせてしまうケースもあります。
症状が続く場合は専門機関に相談する
巻き爪による違和感や痛みが長引く場合は、自己判断で放置せず、医療機関や巻き爪矯正を扱う専門院に相談してください。
爪の食い込み度合いや周囲の皮膚の状態を客観的に評価したうえで、個々の症状に適合した処置を検討できます。
痛みを我慢して自己流の対処を続けると、かえって爪の変形が進行したり、歩行バランスが崩れて膝や腰に負担がかかったりと、二次的な問題を引き起こす要因にもなり得ます。
巻き爪の悪化や長期化を防ぐためには、早期に適切な対応を受けることが重要です。
まとめ|巻き爪を再発させないために
巻き爪が再発しやすい背景には、爪の切り方や靴による圧迫、歩き方のクセ、もともとの爪の形など、日常生活の要因が関わっています。一時的に症状が落ち着いても、原因となる環境や習慣が変わらなければ、再び巻き込みが起こりやすくなります。
巻き爪は早い段階で原因に気づき、適切に対処することで、負担を軽減することが可能です。
気になる症状があれば、早めにご相談ください。